「きみはポラリス」恋のいろんな形に触れられる一冊

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きみはポラリス初めて読んだ三浦しをんさんの作品でした。
“どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう”
そんな紹介文を見て、「ふむ、確かにどうしてだろう」と思ってしまい、購入。
 
ほろ苦かったり、甘酸っぱいだけじゃない、いろんな恋の形を見せてくれる一冊でした。
 


 
 
読了してみて思うのは、「恋ってこんなにいろいろあるもの!?」ということ。
ごく一般的な厚さの文庫本に、短編が11編。
もちろんどれも恋をテーマにしており、それぞれがとてもディープなのです。
 
 
恋愛だからといって、それは男女に限らないのです。
 
 
そんなこと、数えるほどしか恋愛経験のない僕にも想定内ですよ。三浦さん。
 
 
恋愛だからといって、それが現代に生きる人間とは限らないのです。
 

・・・なんと、そう来ましたか。三浦さん。
 
 
恋愛だからといって、人間同士とは限らないのです。
 
 
負けです。僕の完敗です。三浦さん。
 
 
 
 
とまあ、この作品をとてもざっくりと表現するとこんな感じかと思います。
恋には、本当にいろんな形があるのです。
それはもちろん小説の中の作り話であるとしても、
きっと世界のどこかで、僕たちの足元で、それは実在すると
ついつい感じてしまう力がこの本にはあります。
 
 
 
僕の言葉で気に入った1編を紹介することはできますが、
それではこの本の魅力は伝わらないと、この記事を書き始めて、
ここまで書いてきて気づきました。
(書いてる本人も書く過程で気づくのだから、書くというのはおもしろいです)
 
 
この本を読んだ人それぞれが、「こんなのはあり得ない!」と思いつつも
もしかしたら、ほんの少しだけ自分にもその要素があるも・・・。
いや、ちょっとこれ自分のことみたいなんだけど!
とぞくりとできるのがこの本の魅力だと思います。
 
 
 
  
ですので、僕がこの11編を読んで思ったことをひとつ書いておきます。
 
 
恋をする人の気持ち、さながらそれは、その人にとって宇宙旅行なのだと感じました。
進むのが正解なのか、戻るのが無難なのか。そうして行き着く先はどこなのか。
その唯一の道しるべとなるのがポラリス。
自分が恋する相手。その宇宙旅行に出た理由。そしてそれを今も続ける理由。
絶対的な北極星の存在です。
 
 
その絶対的な存在を見失わないため、僕たちはあらゆる努力をし、
あらゆる快楽、あらゆる苦悩を味わいます。
人は誰かに恋をした時点で、その人を北極星とする小宇宙を完成させてしまうのです。
そこで旅行を続けるには、北極星を目指すしかないのです。
だから自分でも信じられないことができたりするのです。
そうして人は、「自分が恋をしている」と分かるのです。
 
 
そんな風に思いを巡らせながら、この本を本棚にしまいました。
考えてみれば、恋ほど人によって価値観が違うものはないように思います。
間違いも正解もなく、それは当人が決めること。
というよりも、当人の中の北極星が決めていることなのですね。
 
そんなことを教えてくれた一冊でした。
 

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コメント

  1. 吉川ひびき より:

    面白そうな本ですね(・ω・) 暇を見つけて読んでみようと思います。

    恋ですかー。『組み合わせが男女でない』『相手が現代の人間でない』『人間同士とは限らない』・・・そうですね、何の違和感もなく納得です。世のオタクといわれる人種は、この本を読んだ後に『何当たり前のことを!』と言い出すかもしれません(笑)

    オタク達の片恋相手は人間であって人間でないですから。そうすると、何かに魅入られた人も魅入ったものに恋しているという事になるんですかねぇ・・・しかも情熱的な。

    • かずかず より:

      面白かったですよ!いろんな価値観を知れます。
      な、なるほどー!確かにオタクの方々の恋は情熱的だと感じます。←身近にもいる
      というか、僕もハマった漫画とかゲームでヒロインの女の子にキュンキュンさせられた経験あります(^^)その設定は含まれてなかったですねぇ。ちょっとネタバレになってしまいますが。

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