『いだてん』第9回。弱い人だからできることがある。大森兵蔵の強靭な精神に脱帽

『いだてん』第9回。弱い人だからできることがある。大森兵蔵の強靭な精神に脱帽 いだてん

『いだてん』の第9回、欧米かぶれした得体のつかみきれない人物だった大森兵蔵のイメージがガラリと変わった回でした。

「自分のような体の弱い日本人が出ないように」このセリフにはグッときてしまいましたね。

体が優れた登場人物と、大森

大森の語るエピソードは、オリンピックに出る金栗と三島の2人と対照的です。

主人公の金栗四三は、もともと体は弱かったという話で始まっていますが、幼少期から走っていたことで体はすっかり丈夫になりました。

三島は生まれつき身体能力に優れ、負け知らずの痛快男子。

この二人に対して、大森は生まれつき体が弱かったと語っていました。

この大河ドラマ「いだてん」の金栗エピソードは、体力と身体能力に恵まれたオリンピック選手の話が中心になると思いますが、ここに大森の存在とその想いに触れる回があったのは視聴者としてすごくよかった。

 

体が弱いからこそできたこと

体の弱かった大森は、西洋人の体の強さに驚き、今後自分のような脆弱な日本人が出てこないようにと、日本にアメリカの体育の意識や手法を持ち帰って来たのです。

特に驚いたのは、バスケットボールとバレーボールを日本に持ち込んだのが、この大森兵蔵だったということ。

これ、すごい貢献ですよね。バスケとバレーなんて、今では全国どの中学校にも部活があるほどのメジャーなスポーツ。

大森がいなかったら、そして体が弱くなかったら、バスケとバレーの普及はもう少し後になっていたかもしれませんよね。

大森の精神力はハンパなく強靭

さらに思ったのは、もし僕が大森の立場だったら、体が弱いのをコンプレックスに持ち、そこから目を背けて生きただろうなということ。

もともと経営の勉強に行っていたならなおさら、体育なんて苦手なことは放っておいて、勉強に力を入れたでしょう。

しかし、大森は苦手なところ、コンプレックスなところに目を向けたんですね。それくらい体格差の衝撃が大きかったとも言えますが、これは大森の気持ちが強かったからでしょう。しかも半端なく。

バスケやバレーのルールを持ち帰るのはまだできるでしょうが、あの詳細な手法を書いた論文なんかは、絶対に人から学ばないと書けないでしょう。

人から学ぶたびに、日本人の小さな体格、自分の体の弱さを改めて感じ、嫌な想いをしたこともきっとあったと思います。

それでも体育の手法を祖国に持ち帰った大森。その半生を知ることができた今回の9話。僕の中で大きな意味がありましたね。

 

コメント