ちょっとちょっと、今日の真田丸の最後のシーン、
とてもよかったですよね!感動してしまいました。
三谷幸喜の演出に感動しつつ、もうひとつ思ったのは、
「信繁、認知症対応完璧すぎ!」ということ。
認知症は最近ではとてもメジャーな病気。知らない人はいないでしょう。
しかし、その適切な対応の仕方について知っている人は多くないと思うのです。
何度も同じことを真剣に言ったり、突然昔のことを話したり、
症状によっては人格が大きく変わるような言動を取ることも。
ここ2、3話の「真田丸」での秀吉はまさに認知症の症状そのもの。
自分が良く知っている人や身近な人がこうなると
冷静に正しい対応を取るのは難しいのも認知症対応の特徴。
しかし!今日の30話の最後のシーン。
信繁の秀吉への対応は完璧なものでした。
みなさん、思い出せますか?
その最後のシーンを振り返りましょう。
秀吉のそばで控える信繁のそばに、突然秀吉が現れます。
驚く信繁に秀吉は、「こっちへ来い。佐吉(石田三成)に見つかる」と
自分と一緒に屏風の裏に隠れるよう促します。
真田丸ファンにはすぐにわかったでしょう。
この流れ、信繁が大坂に赴き、秀吉と最初に会ったときのシーンそのまま。
と、それに気づいた視聴者が嬉しくなったところで、
信繁の神対応が始まります。
信繁はそのときの通り、「もしや・・・」と言うのです。
その一言に秀吉はにっこり嬉しそうに
「秀吉じゃ」と返しました。このときのいたずらな笑顔もあのときのまま。
さらに秀吉が当時のやり取りそのままに、
「いいところに連れてってやる」と言うと、
信繁もそれに合わせて
「しかし今日は上杉様とお会いになるのでは?」と返す。
突然の昔の話を持ち出されて戸惑うも、
本人の気持ちに寄り添って当時のやり取りを再現してあげる。
ただ優しいだけではできない、相手を尊重したうえでの粋な対応です。
しかし、そのあと、本当に部屋から出ていこうとするのはさすがに止めて、
「太夫のところはまた今度にしましょう」となだめてベッドに戻す。
そしてさらに!
「今夜はゆっくりお休みください。私がついていますので」
という完璧な声かけ。
認知症状が出るときの本人の精神状態はとても不安なものなのです。
それを察してあげて、「そばにいます」という声かけはまさに完璧。
老いて弱った秀吉を見て寂しい気持ちになっていましたが、
ここで出会ったときのやり取りを再現するとは、三谷幸喜さすがです。
あのころの元気な秀吉が鮮明にフラッシュバックして泣きそうになりました。
いやはや、本当に、とてもいい番組です。
ただ、次回予告がめちゃくちゃ気になる今日の真田丸でした。
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