この年末に新婚旅行でイタリアへ行って来ました。イタリア旅行に関心のある方は、「イタリア旅行=スリ」というイメージがある方が多いでしょう。僕もそうでした。だって、イタリア旅行と調べると、すぐに“スリ”がヒットしてくるんですもの。
そして、実際にイタリアに旅行して来て実感しました。スリへの警戒は、外出中ずっと怠ってはいけないということに。そう、イタリア旅行はスリとの“見えない戦い”の場だったのです。
◆旅行が趣味のご夫婦から聞いた話
前述のとおり、ネットやガイドブックでイタリア旅行のことを調べると、どのサイトでも「スリに注意」と書いてあります。そのことは僕たちも旅行先をイタリアに決めた時点で知っていました。
しかし、僕たちは生々しい実体験を身近な人から聞く機会に出くわしたのです。
それは、パスポートをつくる際(僕たち夫婦はどちらも初めてパスポートを作りました)、受付の待合室で、仕事でお世話になっていた60代のご夫婦にばったり出会ったのです。そこで、「実は結婚して旅行に行くんです」「行先はイタリアです」という話をしたら、「スリには本当に気をつけろ」という話に。
世界の主要な観光地を旅行した経験があるこのご夫婦は、「イタリアが断トツでスリが多い」と断言。そしてこんな話をしてくれました。
と言っても、息子さんの話。もちろんこのご夫婦もイタリアに行ったことがあるそうですが、息子さんも新婚旅行先をイタリアにされたらしく、そこで一眼レフカメラのスリ、というかひったくりに遭ったそうなんです。
手口はこう。観光地で2人で写真を撮ろうとしていたら、「撮ってあげるよ」と言ってくれた親切な人が。
カメラを手渡し、写真を撮ってくれた…と思いきや、カメラを持ったままその人は逃走。一眼レフを取られたうえ、今まで取って来た新婚旅行の写真がパア。
「それで息子らね、新婚旅行の写真ないんだよ」そう語ってくれたご主人の言葉にはずっとビビらされました。
◆カバンは体の前、カメラは首から下げる!
これは鉄則。カバンはファスナー付きのものを。
そして、一眼レフカメラ。これは向こうでは大変人気で、スリやひったくりのターゲットにされやすいアイテムとのこと。僕はそれを先ほど書いたご夫婦と、契約した旅行会社の窓口の人に教えてもらいました。
「片時も油断するな」「カバンには常に手を添えて」そんなアドバイスを人やネットから聞いて理解しました。
そう、これは戦いなのだと。
見えないところから狙ってくるスリの手。そんな見えない敵と戦う覚悟が旅行者には必要なのです。
そうして僕たちは、7日間の滞在中、常に警戒をしました。せっかく楽しみに来ているのに気疲れを起こしますが、「もしスられたらもっと疲れますよ」これはガイドさんの言葉でした。
カバンの中身もさることながら、一眼レフも婚約指輪の返しの品なので、絶対に取られるわけにはいきません。カメラはストラップを常に首から下げて毎日を過ごしました。
そうです。せっかくの旅行だからこそ、楽しみたいからこそ、見えない敵と戦う覚悟を!
◆それでも同ツアーの人が危機に
ガイドさんから口酸っぱく言われていたスリやひったくり、置き引きの注意ですが、同じツアーの参加者だったペアのご主人が、フリータイム中にカバンのファスナー開けられて、その場で気づいたという出来事に遭ったと話していました。
気づかないうちにカバンが体の横に行ってしまっていて、人混みのなか、「ジー」という音がして気づいたそうです。「何してんだ!」とジャパニーズで怒鳴って追い払ったそうですが、「危なかった」と話していました。ご主人、見事に戦ったのですね。
幸い、僕たち夫婦にはそんな被害の気配もなく、旅行を終えることができましたが、相手が見えないのがやはり厄介で怖いところ。もしかしたら、気配はなくても、隣で僕のカバンやカメラを狙っていた人がいたとして、その存在に気づくのは難しいでしょう。
めんどくさいから。気疲れするから。その気持ちは大変わかりますが、スリが多いことで有名なイタリアを選んだのでしたら、見えない敵と戦う覚悟も準備してください。観光地としては最高に文化的ですし、ご飯もおいしい、素晴らしい思い出が残る行き先ですよ!
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