ちょっと書くのが遅くなりましたが、7月3日放送の「真田丸」26話。
今回もおもしろかったですね!
タイトルの「瓜売(うりうり)」ってのが先週から気になっていました。
戦国の仮装大会も新鮮でおもしろかったですが、
僕の琴線に触れたのはこの回で死んでしまう“とり”の最後のセリフ。
「ばばは見てるぞ。怠るな」
このセリフですよ!こんな言葉を残されたら、
孫としては否が応でも背筋が伸びてしまいますよね。
そして、このセリフの見せ方がよかったですよね!とてもイイ!
この回の最後、床に臥せるとり。
「楽しく送れ」と言っておいて、昌幸の瓜売を「うるさい」と一蹴。
その後、目を閉じたかと思うと、頭がカクリ。
そこへ、
「真田一徳斎の妻、とりは・・・」
と、有働アナのナレーションが入ります。
ああ、あの元気で快活でツッコミどころ満載のとりも死んでしまったのね。
とりファンの僕としては寂しい気持ちになりかけたのですが、
そこでナレーションが止まり・・・
なんと、そのとりが目を覚ます!
そして「まだ早かった」とか言いながら起き上がる!
しかも背筋しゃっきりしてる!(笑)
さすが三谷幸喜。大河にあってこんなくだけた感じがかつてあったでしょうか。
「そんなバカな」と笑って見ていると、
信幸と信繁を呼び、2人へ向けた言葉を残します。
ここからがイイんですよね~。
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信幸が、「泰平の世で我らは何をすればよいのでしょう」
「我らは生まれるのが遅かったのでしょうか」と尋ねると、
誰にでも、それぞれの定めがある。
それに気づくか、気づかぬか。
というセリフで返します。
こんなふうに、ちらりと視聴者である現代人にも刺さる言葉を残すのが
この真田丸でのとりの役目ですよね。
そして、このセリフのあと、とりの最後の言葉が続きます。
ばばは見てるぞ。怠るな。
信幸も信繁も「はい」と、とりの言葉の重さをかみしめてしっかり返事をします。
死にゆく祖母から強く、そして大きな励ましの言葉。
とても感動するシーンでした。
そして、上田城からそとの景色を愛おしそうに眺めるとり。
そこへ、先ほど途中で途切れた有働アナのナレーションが再度流れ、
とりが死んだことをが伝えられます。
とりが絶命するシーンはなく、ナレーションだけで事実が語られる形。
(これ、ナレ死と呼ばれているそうですね)
最期までツッコませてくれる元気で強いとりを見ていることができました。
賛否両論あるそうですが、今回のシーンのようなラフな大河ドラマ、
僕はなかなかいいなと思います。
まさに、“笑って見れて、感動もできる大河”
三谷幸喜のエッセンスが日曜の夜を楽しみにしてくれています。
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